HeaRのマネジメントルール
HeaRも組織拡大が進み、ミドルマネジメント層が必要なフェーズに突入しました。
そこでHeaRにおけるマネジメントの役割について言語化を試みました。
— マネジメントの役割
- メンバーの青春を創造する
- チームの成果を最大化する
- 経営との結節点になる
1. メンバーの青春を創造するために
- 先陣切ってMVRを体現する
- Mission(ミッション)を信じる
- 青春の大人を増やす
- Value(バリュー)を体現する
- ここに愛はあるんか
- ハックまでが仕事
- 史をつなぐ
- Routine(ルーティーン/数多あるので抜粋)を守る
- 社内コミュニケーションでは「!」を使う
- 人や企業には「さん」「さま」を付ける
- ミーティングはドキュメントの事前共有→1次コメント→ミーティング開始 etc.
- メンバーから「◯◯さん、ミッション信じてなさそう」と思われたら、ミッションの求心力が下がります
- メンバーから「◯◯さん、バリューを口にしてるけど体現してない」と思われたら、バリューは浸透しません
- メンバーから「◯◯さん、ルーティーン守ってない」と思われたら、ルーティーンは機能しません
HeaRのMVRは以下の通りです。
MVRは経営陣やマネージャーが体現してこそ浸透します。
逆に経営陣やマネージャーが自信を持って体現できていれば自然と浸透します。
- メンバーを理解し、青春の環境を1人ひとりに提供する
- メンバーとのコミュニケーション量を増やし、心理的安全性を築く
- メンバーの青春の定義を知る
- メンバーが青春の大人になるための環境を用意する
- 青春できていない場合、障害物を取り除く
青春の大人を増やす会社である以上、メンバー1人ひとりに青春の大人であってほしいと考えています。
一方、青春の定義は人それぞれ。
メンバーとコミュニケーションを取りながら、1人ひとりが青春を体現できる環境を用意していきます。(今すぐ用意できない場合は段階的に提供・期待値調整などを行う)
- ポジティブなエネルギーを持つ、吹き込む
- ポジティブの総量を増やす
- 思いっきり笑う
- ポジティブ↔︎ネガティブの波を小さくする・減らす
- 1:nの場でネガティブな言動を取らない(苦しい時は上司・経営へ上げる)
- ポジティブなエネルギーを周りに吹き込む
- 自分なりの求心力のかたちを見つける・体現する
スタートアップはジェットコースターに例えられます。
良いこと・大変なことの繰り返し。それが1日に何度も。
嬉しい時は思いっきり笑おう。
気持ちいい笑顔は連鎖します。
苦しい時こそ笑おう。
課題にぶつかった時こそ、前向きに取り組みたい。
「この人といれば、何とかなる」
「この人と働くと元気が湧いてくる」
そんなリーダー像を目指しましょう。
意識してもらいたい点は以下です。
2. チームの成果を最大化するために
- チームの成果に責任を持つ
- 成果(数字)
- アウトプット(成果物)
- 判断:決定の正しさが合理的であり、周りも理解できるもの
- 決断:どちらに決定してもリスクが残る。だから誰かがリスクを負ってどちらかに決めなければならないもの
- 精度の高い意思決定をするための実力・知識を持つ
- 最適解が生まれない場合、決定を促すか、自ら決定を下す
- メンバーが困った時に責任を取れるくらいの実力・知識を持つ
当たり前のようなことを記載しますが、
に責任を持つことがマネージャーには求められます。
そのためには適切な判断、適切な決断が必要です。
良い判断・決断をするためには研鑽あるのみですね。
多くの学術研究が示す通り、コンセンサスをめざすと「グループシンク(集団浅慮)」に 陥り意思決定の質が低下しがちになる
- メンバーの教育に励む
- やって見せる(相手に教えたい業務を目の前でやって見せる)
- 事例を使う(ある事例を元に、教えたいことを教える)
- たとえ話を使う(身近なわかりやすい事例を元に教える)
- ナレッジを伝える(自分が持っている知見を、相手が使える形にして伝える)
- 経験を話す(相手が置かれている状況に似た、自分の経験を話す)
- コンテンツを読んでもらう(教えたいことを記載している書籍や記事を読んでもらう)
メンバーの教育にも励まなければなりません。
「最後までフォローしない権限委譲は職務放棄」というパンチラインがあるくらいです。
教育はメンバーの習熟度に合わせて方法を変える必要があります。
- チームの成果を最大化するためのポートフォリオを考える(1+1=3)
- 業務ポートフォリオ
- レバレッジが大きく効く業務を選ぶ
- レバレッジが小さい業務を止める
- 人的ポートフォリオ
- 遊休資産を減らす
- やることなくて暇な人を減らす
- やり方分からない人を減らす)
- エース人材がレバレッジの効く業務に就いている
成果を最大化するためには、チームのリソースを適切に配分していく必要があります。
特にモノ(業務)・ヒトにこだわっていきましょう。 ※カネは経営マター
- 良いミーティングを行う
- 会議において必要なマインドセット
- “会社としての目標”を第一に考えていること=「I」ではなく「We」の視点
- 目的への意識が高いこと
- 共創しようとすること
- 仲間への愛を持ちながら、気持ちいいコミュニケーションを取ること
- 良い会議とは
- 参加者は発言することに躊躇がない
- 常に議論が目的に向かっている
- 効果的なファシリテーションがなされている
- 臨機応変にアジェンダに対応し、話すべきことが話されている
- 会議の終了時、参加者に消化不良感がない
1兆ドルコーチでもミーティングの重要性が述べられています。
スタッフミーティングは1on1以上に、最も重要な問題と機会について話し合う場でなくてはならない。「全員に共通認識を持たせ、適切な議論を行い、意思決定を下すために、ミーティングを利用するんだ」 重要な問題のほとんどは複数の部門に関わる問題だし、なにより全員が一堂に会して、ほかのチームで何が起こっているかを理解し、集団でそれを議論することによって、共通認識ができあがり、部署の垣根を越えた協力関係が生まれる。
弊社でもミーティングのルールを定めています。
詳細は別記事で紹介するので、ドキュメント内の項目を一部抜粋です。
3. 経営との結節点になるために
- 経営の意図を理解し、メンバーに伝える
- ミドルマネジメントが機能している組織
- ミドルマネジメントが機能していない組織
- 時間軸のズレを埋める
- 経営:1年後/3年後/10年後
- メンバー:今日/1ヶ月/3ヶ月/1年
- 視点のズレを埋める
- 経営:ヒト/モノ/カネ
- メンバー:担当領域のみ
- よくあるズレ例
- モノ(プロダクト/グロース/オペレーション)↔︎プロダクトのみ
- 資金調達込みの投資計画↔︎現キャッシュのみの投資計画
フラットな組織構造からピラミッド型の組織構造に変わるタイミングでは、マネージャーの立ち回りによって会社の実行力が変わります。
経営の意図をどこまで理解でき、それをどこまでメンバーに理解→実行してもらうかはマネージャーにかかっています。以下表でシミュレーションを見てみましょう。
経営陣が考えたこと | 100 |
マネージャーが理解できたこと | 90 |
マネージャーがメンバーに伝達できたこと | 80 |
メンバーが理解できたこと | 70 |
メンバーが実行できたこと | 50 |
経営陣が考えたこと | 100 |
マネージャーが理解できたこと | 50 |
マネージャーがメンバーに伝達できたこと | 30 |
メンバーが理解できたこと | 10 |
メンバーが実行できたこと | 5 |
経営の意図を理解するためには、経営とメンバーのズレを認識することも重要です。
視界のズレ自体は役割の違いから発生しているため「誰が悪い」といった責任はないです。
マネージャーは両者間の視界のズレを認識し、埋める動きが求められます。
両者の時間軸を理解したうえで、メンバーを経営にアラインする
両者の視点のズレを理解したうえで、メンバーを経営にアラインする
- マネージャー同士のコミュニケーションラインをつくる
- 情報量を揃える
- 自分の業務内容を共有する
- 自分の事業部・チームの状態を共有する
- 気持ちを揃える
- 自分の感情を共有する
- 未来に対する感情を共有する
経営↔︎マネージャー↔︎メンバーが”縦の”コミュニケーションならば、マネージャー間の”横の”コミュニケーションも重要です。
マネジメント層が一枚岩になると、会社がアラインし成果が生まれやすくなります。
- Weの視点で共創する
- Weの視点(全体最適の視点)を持つ
- 自分の感情や損得で行動しない
- 自チームの都合や損得で行動しない
- 自事業の都合や損得で行動しない
- 1人ではなく仲間と共創する
- 共有:情報や感情を共有し合うつながり
- 共託:共に託す(信じ合う)つながり
- 共創:未来に向け、共に創るつながり
「早く行きたければ、1人で行きなさい。遠くへ行きたければ、一緒に(みんなで)行きなさい。」
の言葉が好きです。昔コーポレートサイトにも載せていました。
目的達成に対してベストな判断・決断をしてほしいです。
最高の仕事は1人で生み出せません。HeaRでは「つながり」を大切にしています。
3つ共を体現していきましょう。

- 経営陣よりも詳しい領域をつくる
HeaRでは自分よりも優秀な人を「自分よりも特定領域で詳しい人」と定義しています。
経営陣から積極的に業務を奪う(権限委譲を進める)ためにも、詳しい領域をつくってほしいと考えています。
大上は自称全項目70点プレーヤーのため、特定領域で90点を目指していただきたいです。
※違ってたら大変恐縮です
「セールスなら誰にも負けない」
「マーケティングの中でもSEOだけなら誰よりも詳しいです」
堂々とアピールしてもらえたら、僕は喜んで権限委譲していきます。
4. 最後に:人格者であれ
HeaRは「愛と青春」を組織づくりの真ん中に据えている会社です。
情緒的価値を大事にしている会社です。
スキルも大事ですが、それ以上にマインドを重視したい。
IQも大事ですが、それ以上にEQを重要視したい。
経営陣へもマネージャーへもプレイヤーへも同じです。
HeaRで働く以上、人格者であってほしいと考えています。
人格者の言動を心がけましょう。
人格者がしないであろう言動は避けましょう。
人間力には天井がありません。
「人格者であれ」を最大限追い求めていきましょう。
僕も人間力を高めることに努めます。
HeaRのみんなも一緒に高めていきましょう。