3つの値

最近、働き方や事業の運営を考えるときに、3つの「値」を意識しています。
- 技術(AI)の上限値
- 自分の限界値
- 市場や顧客の期待値
この3つを意識して働くこと、事業を運営することが大事だと思っています。順番に書いてみます。
1. 技術の上限値を理解する
一言で言うと「今の技術やAIでどこまでできるのか」を把握し続けることです。
ご存じの通り、AIのモデルはどんどん進化します。この1年だけでも、Fable のような新しいモデルが出て、ChatGPT Atlas や Claude Code の Skills のような新しい道具が出て、ハーネスのような使い方の概念まで、数ヶ月おきに更新されています。しっかりキャッチアップし続けて、AIがいまどこまでできて、これからどんなことができるようになっていくのかを把握しておく必要があります。
2. 自分の限界値を高め続ける
例えば、AIができるようになったことを100としたとき、超一流のエンジニアやビジネスパーソンは95くらい使いこなせているとします。
その中で自分はどれくらい使えているかというと、体感では50〜75くらい。6〜8割程度の印象です。
AIでできることは、大きく3つに分解できると考えています。
- シンク:考えること、設計すること
- ディベロップ:実装すること
- クリエイティブ:動画生成や画像生成など
シンクとディベロップに関しては、だいぶできるようになってきた自覚があります。ディベロップでは最近、面接官がAI相手に候補者を口説く練習ができるツールのプロトタイプを作りました。きっかけは、メンバーが教えてくれた一言でした。お客さんの面接官が「競合が○○社だったとき、うちは何て言えば口説けるのか分からない」と悩んでいたそうです。ただ、使いこなせているレベルにはまだ届いていません。
最近は、なかなか手をつけられずにいたクリエイティブの部分にもチャレンジしています。ショート動画をAIで作る型を調べて、実際に数十本作ってみました。「動画ならここまでの性能が出て、このくらいの工数でアウトプットできるんだな」という感覚を、ようやく掴み始めたところです。
僕の好きな漫画『ハイキュー!!』に、こんな言葉があります。
限界を超えるんじゃなくて、限界値を上げていこう

まさに今の状況にぴったりだと感じています。新しいことを試しながら、自分がAIを通してできることの限界値を引き上げ続ける必要があります。
3. 市場や顧客の期待値を把握する
ビジネスは、お客さんの課題を解決して「ありがとう」と言われ、お金をいただくことで成立する営みです。
技術の上限値を使ってかっこいいもの、すごいものができたとしても、お客さんの課題を解決できなかったり、求めていることや感動するものとズレていたりしたら、ビジネスとしては成り立ちません。
だから、目の前のお客さんや市場にいる方々が「何に困っていて、何に悩んでいるのか」を把握し続ける努力が同時に必要です。そのためには、市場の観測と、実際にお客さんに会いに行って話をすることが欠かせません。
ここはAIに聞いても出てこない部分です。マクロトレンドを掴むにはAIが役立ちますが、事業のアイデアにつながる気づきは、お客さんやメンバーの何気ない一言から生まれることが多いと実感しています。先ほどのプロトタイプも、AIが出したアイデアではなく、メンバーが拾ってきてくれたお客さんの一言から始まりました。
自分でコントロールできる値に注力する
技術の上限値と市場の期待値は、自分ではコントロールできない部分が多いです。
だからこそ、この3つの値を意識しつつ、自分でコントロールできる「自分の限界値を上げ続けること」に注力して働いていきたいと思っています。